2019年09月

・ここ2週間のオフェンス
Week2のBUF戦では14得点に終わりました。ファーストドライブをそれ一本でTDまで持っていくなどランは出たのですが、Manningのパスが叩かれまくりパスの成績が26/45 250 1TD 2INTと抑えられました。ビッグリターン後のINTは叩かれた例があれだけなら向こうのビッグプレーで終わるんですがそれ以外でも多かったのでManningに問題があったんでしょう。

Week2の敗戦を受けて遂にDJがスターターとなったWeek3 TB戦ではルーキーQBのデビュー戦にも関わらず32点を獲得し、最大18点差を逆転しての今シーズン勝利。QB変更でオフェンスが生まれ変わりました。

DJのパス成績は23/36 336yds 2TD、走っては4att28yds 2TDでチームのリーディングラッシャーになるなどの大活躍。前半から機動力やプレッシャー耐性を見せる場面は多かったもののロングパスが決まらない場面も見られやはりプレシーズンとレギュラーシーズンは違うのかと思いながら見ていましたが、後半のSlaytonへの46ydsのパスやS.ShepardへのTDパスはプレシーズンで見せてくれた見事なパスでした。

終始プレッシャーがかかっていましたがこれは単純なOLとDLの勝負の結果以外にも相手エッジの片方をTEとRBのダブルチームで抑えようとしてたプレーが全て失敗に終わっていたのも大きいように思います。両サイドにTE置いてチップを入れるとかじゃダメだったんですかね?一方でプレッシャーがかかった際のパス成績が12/16 192yds 1TDという驚異の数字を残しました。今年の新人QB達はマレー以外プレッシャーに弱い印象しか無かったので驚きです。
ここまでEvan Engramがリーグ全体のTEの中で2位の獲得ヤード、1位のTD数、3位のyds/trgと好調。またレシーブだけでなくS.Shepardのエンドアラウンドのランの際にはLBをSのところまで押し込む見事なブロッキングを披露。S.Shepardやこの試合でDJと同時デビューし3rec 82ydsを記録したDarius Slaytonと共にDJを支えてくれることでしょう。DJが好調だった一方でランは沈黙。最終的にチーム全体では19att 72ydsとそこそこの結果には終わっているものの内訳は

Daniel Jones       4att 28yds
Sterling Shepard 2att 21yds
Wayne Gallman  5att 13yds
Saquon Barkley  8att 10yds

といった感じで約2/3をRB以外で稼いでいてRB全体では13att 23ydsという結果に終わりました。またこの試合でBarkleyが負傷。右足首の捻挫で6週ほどチームを離れることになりそうとのこと。IRには入れないようですが、新人QBを支えるエースRBの離脱は大きな痛手になりそうです。


・ここ2週間のディフェンス
相手のサラリーキャップを攻めるという方針は一貫しています。

Week2 BUF戦はどうにか28失点、388ydsと抑えましたがWeek3 TB戦では31失点、499yds、それもTB側が最後FGの位置調整のためのニーダウンで2ヤード下がった上での499ydsですし、PAT2回と最後のFGを失敗した上での31失点です。ランは2週連続で130yds、平均でも4.4yds以上稼がれ、パスはAllenこそ19/30 253yds 1TDと抑えたもののWinston相手には23/37 380yds 3TD 1INTと契約延長をアシストするパフォーマンスを見せました。とにかく雑に奥に投げとけば通るという相手チームからすれば堪らないD#となっています。

穴だらけのD#ですが唯一の救いはパスカバーさえ持てばサックまでいけるようになってきてるところでしょうか?Jenkinsが10秒もパスカバー出来ねえよと言ったそうですが、どちらかというと2秒でサックなんて出来ねえよという方が適切な気がします。

TB戦の後半抑えたことについてBettcherは「魔法の薬に依るものならとっくに使ってる。実際はコールを、コーチングを、ポジションミーティングを良くしそれをきちんと実戦で成功させたことに依るものだ」とコメント。本当に魔法の薬があったなら良かったんですけどね。まがりなりにも各試合の後半は抑えられてはいるのでそれを試合の最初からやってほしいものです。



オフェンスには大きな希望が見えましたが、それを連勝にまで繋げられるほどのものがD#には見られません。今年の残りはDJショーを楽しむだけになるか、それに留まらず連勝できる程の歴代有数のハイパーオフェンスを展開することになるのか、はたまたD#が魔法の薬を見つけられるのか、どれに転ぶのかを残りのシーズン楽しみたいと思います。

相手が止まる道理がない。


・今週のオフェンス
パス、ラン、レシーブのそれぞれのトップは
Eli Manning        30/44 306yds 1TD
Saquon Barkley 11car 120yds
Evan Engram    11rec 116yds 1TD

OLはたまにやられることはあってもカモられ続けることは無かったり、プレッシャーがかかることはあってもそれはどちらかというとTEやRBをブロックに入れたときの連携のミスだったりと間違いなく改善されていたように見えます。実際Barkleyも100yds越えしてますし、去年みたいなハンドオフされた頃には相手に囲まれてるみたいなことも見ませんでした。

OLの改善に関わらずやっぱり短いパスが多かったです。Manningが奥を見れてないのか実際に空いて無かったのかまではわかりません。総合獲得ヤードはDAL494ydsに対してNYGは470ydsと大差無い結果に終わったとはいえ、やはりビッグプレイやレッドゾーン外からの驚異が感じられないというのは大きいのかもしれません。

ただ短いパスの割合は確かに多いとはいえNext Gen Statsのパスチャートを見る限りでは、30点以上取ったチームのQBのパス成績と比べてみてもAirで10ヤード及び15ヤード以上のパスを投げた回数自体はそんな差がないのも事実ではあります。3Qの9:46から始まったドライブを見ると判断が遅いように見えるシーン(Latimerへの22ヤードパスやその後のFowlerへの5ヤードパス)があったのでそちらのほうが問題かもしれません。

コールの話をするとプレイアクションからの右にロールアウトするパスが全て不発に見えたのは気になりました。ひょっとしたらカメラに映ってない奥の選手は空いていたのかもしれませんが、映ってる範囲では空いてる選手はいなかったように思いますし、それどころかManningへラッシュをかける選手までいて完璧にカバーされてました。BarkleyというRBがいながらこのような結果になったのはかなりまずいと思います。

最後にDJが出てきましたが短いパスを3回繋いだあとロングパスを通せず最後はファンブルロストして終了。1年は先発させずサイドラインで勉強させる予定のQBなのであまり言うのもなんですがボール持ってる状態でタックルされるたびにファンブルするのは流石にどうなんでしょう?プレシーズン番長でないことを祈ります。

良かったところの話をすればOLの改善の他はBarkley,Engramのそれぞれラン、レシーブ100ヤード越えでしょう。Engramはレシーブ以外でもBarkleyの最初のロングランをお膳立てするなどブロッキングでも存在感を発揮していたように思います。ランでもパスでもこの2人のマッチアップナイトメアの活躍は来週以降にも期待したいです。


・今週のディフェンス
冒頭にも書きましたが相手が止まる道理がありません。ひっどい。

プレッシャーかけられないパスラッシュと1vs1じゃカバーできないパスカバー。これに尽きます。ブリッツを入れないと全くプレッシャーがかからず、だからといってブリッツを入れるとただでさえ短いカバー可能時間が更に短くなるから結局通される詰みっぷり。Baker,HamiltonといったCB達は全くWRをカバーを出来ず1on1なら確実に通され、ならばとゾーンカバーを敷いたらワイドが3つつく位のオープンな選手にロングパスを通される始末。というかディープ守ってる選手がもはやただ突っ立ってるだけ。
パスガバー1パスガバー2
ほんとどういうパスカバーしてるんだろう?

このただでさえ個人技が足りない中スクリーンパスには大胆に人数負けし、
プレーアクションには気持ちいい位釣られ、挙げ句の果てにはPrescottのフェイクランに釣られてElliottに独走ランを許す始末。このD#相手に出来たら凄い幸せな気持ちになれそうなんですが絶対に当たらないのが残念です。

ランもElliottに独走こそ許さなかったものの13car53ydsとそれなりに走られもはや良かったところと言えばあらゆる相手にロングゲインを許さずラン守備時もElliottを1on1で仕留めていたJanoris Jenkinsのみ。というか他の連中は何をしていたのか。

因みに対レッドゾーンでの成績は2/2。レッドゾーンで止められないのも問題ですがそもそも3回もレッドゾーン外から決められています。

・今週のST
安定のRosas


ところどころ良いところはあるもののやっぱり決めきれないオフェンスと相手のサラリー
キャップを攻める長期的戦略に望むD#が見られた開幕戦でした。オフェンスはBarkleyとEngramがいながらレシーバーが空かないってことも無いと思うんですけどね。Manningの問題ならDJに変わればどうにかなるかもしれないですがそのDJも短いパス連発でしたしコールの問題ならまずいです。

D#はもう相手の好プレーを見て楽しむものだと割り切りましょう。数が同じなら蟻が象に勝てる道理がありません。奇跡が起きてオフェンスが毎ドライブTD取ってD#は2回に1回FGに抑える。今年勝てるとしたらそれくらいしか無いように思える1年の始まりとなりました。

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